当院での出産を希望されている方へ
Ⅰ 妊娠・出産・育児に対する当院のポリシー
1.妊娠
妊婦健診では、妊婦さんが自分の健康状態を知り、自ら健康管理を意識できるように医師・助産師・管理栄養士が連携して支援しています。また、バースプラン等をもとに医師・助産師との対話を通じて互いの理解を深め、皆様が主体的に出産できるように努めています。
2.出産
1)家族としてのスタート
出産は、新たな命の誕生とともに家族としての歩みのスタート地点となります。可能な限りご夫婦でお子様を迎えることができるよう、夫・パートナーの立ち合い出産を勧めております。(夫と親きょうだい2名まで)ご不明な点は、助産師までお尋ねください。
2)痛みへの対応
出産時の痛みは「産痛」と呼ばれ、子宮が強く収縮したり、産道が開いたりする時に痛みを感じます。さらに出産に対する不安や恐怖、緊張なども深く関与する複雑な痛みです。痛みの程度や場所は分娩が進むにつれて少しずつ変わります。痛みの感じ方や分娩の進み方は個人差が大きいため、分娩開始前に予測することは困難です。分娩時の痛みのために体がこわばったり、気持ちが後ろ向きになったりすると、お産が進まなくなることがあります。当院では助産師が傍に寄り添い、分娩時の痛みや不安を和らげるケアに努めています。
3.育児
当院では、赤ちゃんにとってママと一緒にいることが何より安心で自然なことと考え、24時間母子同室を基本としております。母乳のこと、あかちゃんのお世話の仕方など、ちょっとしたことでも気軽に聞ける環境作りに努め、ママが不安にならないようにスタッフ一同サポートしていきます。なお、ママの疲労が強い時、お休みしたい時などは赤ちゃんを新生児室でお預かりしますので、お気軽にスタッフまでお声掛けください。
ママが身体も心も元気に、楽しく育児をスタートできるようお手伝いいたします。
Ⅱ 自分らしい出産を目指して
バースプラン
バースプランとは、妊婦さんの自分らしく満足できる妊娠・出産・育児を実現するために、妊婦さんの考え方や希望・要望を記載するものです。バースプランをもとに妊婦さんと医師・助産師が話し合いをすることで、妊婦さんの出産に対するお互いの理解を確認することができます。
Ⅲ 当院での出産を希望される方
1.分娩のご予約は、原則妊娠20週頃までにお済ませください。
2.里帰り分娩をご希望の方は、おかかりの病(医)院より地域連携室までご連絡をお願いいたし
ます。
足利赤十字病院 地域連携室 Tel:0284-20-1374(平日 9:00〜17:00)
3.分娩予約預り金:10万円(妊娠20週くらいまでにお預かりします)
4.分娩費用(経膣分娩):58万円程度+室料差額
(帝王切開):63万円程度+室料差額
5.3.4の詳細については産婦人科外来窓口にて書面での説明を行っています。
Ⅳ 初診時の流れ:下記のとおりご受診ください
紹介状のご用意ができましたら おかかりの病(医)院より、当院の地域連携室にお電話ください。 (足利赤十字病院 地域連携室 TEL:0284-20-1374) | |
⇩ 診察券をお持ちの方 | ⇩ 診察券をお持ちでない方 |
1階 再来受付機 | ⇩ |
⇩ | ⇩ |
1階 産婦人科外来受付 ※1 | |
⇩ ※2 | |
医師診察(1・2・4・6番診察室) | |
⇩ ※2 | |
助産師面談・次回以降の受審方法をご案内(8番相談室) | |
※1 問診票の記入にご協力ください。 ※2 初診の際は、紹介状の確認やお渡しする文書等の準備に時間を要するため、 長くお待ちいただく可能性があります。お時間に余裕を持ってお越しください。 |
Ⅴ 助産師による面談・相談
Ⅵ 母親学級
出産前教室の一環として、毎月第1土曜日、第3土曜日の計2回、午後2時~3時半、妊娠中の身体の変化や過ごし方、分娩や帝王切開についての学び、産後の身体と心の変化について、育児をイメージした生活など、盛り沢山の内容で開催しています。妊婦さん同士がお話しする機会にもなりますので、「自分だけではなかった」と情報共有できる場となっています。第3土曜日はご主人・パートナーの方の参加もできます。
Ⅶ 当院での出産・入院生活
1.出産
LD室:「LD」はLabor(陣痛)・Delivery(分娩)の頭文字をとった略語です。妊婦さんは、入院から出産後2時間までをこの部屋で過ごします。
日数 | 0日目 (出産) | 1日目 | 2日目 | 3日目 | 4日目 | 5~7日目 |
ママ | 授乳指導 同室指導 | 沐浴指導・退院後の生活指導 お祝い膳 | 退院診察 退院 | |||
赤ちゃん | K2シロップ 内服 | 医師診察 (小児科) | 採血 先天性異常検査 医師診察(小児科) | 退院 ※経膣分娩は5日目 ※帝王切開は7日目 | ||
毎朝:体重測定・沐浴/清拭・黄疸検査 |
3)宗教上の配慮が必要な方へ(赤ちゃんのミルクについて)
現在、日本ではハラール証認マークのついたミルク(人工乳)は販売されておりません。
当院では代替品として、豚由来の原材料を使用していない “雪印ビーンスターク株式会社
すこやかM1” を提供しておりますが、同製品は製造過程においてアルコールが使用されて
おりますので、あらかじめご了承いただきますようお願いいたします。
また、当院では食品の衛生面と安全性を考慮し、ミルクの持ち込みはご遠慮いただいております。併せてご了承いただきますようお願いいたします。
Ⅷ 退院後のサポート
1.母乳外来
「おっぱい足りているのかな…」「おっぱいをうまく飲ませられない」「おっぱいが痛くてどうしたらいいか分からない」などの母乳に関する疑問・不安がある場合や乳房トラブルの際にご利用ください。
また、助産師が必要と判断した場合も利用をお勧めしています。
入院中にご予約を伺います。退院後に予約をされる場合は産婦人科外来へご連絡ください。
1)対象
・当院で出産された方(他院で出産の方も予約可能)
2)費用
・3,000円(乳腺炎の場合5,000円)/他院で出産された方は5,000円
※自治体により助成が受けられる場合があります。不明な点は、お住まいの自治体窓口・外来受付でお尋ねください。
2.産褥外来(産後2週間頃)
助産師が育児についての疑問や不安にお答えし、ママと赤ちゃんの健康状態を確認します。マタニティブルーズなどに対するメンタルヘルスケアも行っています。
初産・経産に関わらず、全ての褥婦さんにお勧めしております。
※当院と契約している自治体の助成が受けられます。不明な点は、お住まいの自治体窓口・外来受付でお尋ねください。
3.電話訪問(産後2週間頃)
助産師が必要と判断した場合、ご自宅にお電話し、退院後のママの身体や育児状況についてお尋ねします。「家でこんな風にやってみたけど、これであってるかな・・・」など、ママのちょっとした疑問や不安にお答えいたします。
4.産後ケア入院
当院では、産後ケア入院(宿泊型)を行っています。
赤ちゃんのお世話に不安がある方、育児や産後の生活について専門家による助言を希望する方、
赤ちゃんを預けて休息を取りたい方に対して、育児練習のお手伝いやホッと一息つけるような
ケアの提供を心がけています。
1)対象
当院で出産された産後2ヶ月未満のお母さんと赤ちゃん。