本文へ移動

臨床検査部

基本方針

検体や患者様の身体から得られた検査情報を迅速・正確に提供します。
検査情報を提供する専門的な技術と知識を持ちスキルアップに努めます。
業務遂行にあたっては、医療安全と感染管理の知識を発揮します。

スタッフ紹介

検査部長
しみず かずひこ
清水 和彦
日本病理学会認定病理専門医
日本臨床細胞学会認定細胞診専門医
日本臨床検査医学会認定臨床検査管理医
日本病理学会病理専門医研修指導医
死体解剖資格
検査技師長
やなぎ かずみ
柳 和見
医療情報技師
病理医1名 臨床検査技師37名 助手1名 受付事務員4名 外注検査担当員1名

診療科のご案内

検査部の目標

  1. QIからの改善活動
  2. 外部制度管理調査満点
  3. アドバイスサービスの充実

教育施設認定

ISO15189認定の取得(平成29年2月21日)
細胞診教育施設認定

『精度保証施設認証』取得

平成30年4月1日

スタッフ(組織図)

病理医1名 臨床検査技師37名 助手1名 受付事務員4名 外注検査担当員1名
臨床検査部長
検査技師長
検査第一課 血液検査係 採血・一般検査係 生化・免疫検査係 輸血検査係
計13名
検査第二課 病理組織検査係 細胞検査 微生物検査係
計12名
検査第三課 生理検査係 超音波検査係 健診検査係
計12名
検査助手1名 医事課職員4名 外注検査担当員1名
総勢46名

臨床検査技師各認定資格取得状況(延べ人数)

認定輸血検査技師
2名
認定血液検査技師
2名
超音波検査士
消化器領域
9名
循環器領域
5名
体表臓器領域
5名
健診領域
3名
泌尿器領域
1名
細胞検査士
7名
国際細胞検査士
4名
認定病理検査技師
1名
認定管理検査技師
1名
認定一般検査技師
1名
認定心電検査技師
1名
医療情報技師
3名
遺伝子分析科学認定士(初級)
1名
2級臨床検査士
21名
緊急検査士
4名
バイオ技術者認定(中級、上級)
2名
QCサークル指導士
1名
毒物・劇物取扱者
2名
有機溶液作業主任者
2名
特定化学物質及び四アルキル鉛作業主任者
1名

医療安全対策

安全な医療を提供するための9の要点(厚生労働省編改編)
 
  1. 根づかせよう安全文化 みんなの努力と活かすシステム
  2. 安全高める患者の参加 対話が深める互いの理解
  3. 共有しよう 私の経験 活用しよう あなたの教訓
  4. 規則と手順 決めて 守って 見直して
  5. 部門の壁を乗り越えて 意見かわせる 職場をつくろう
  6. 先の危険を考えて 要点おさえて しっかり確認
  7. 自分自身の健康管理 医癈人の第一歩
  8. 事故予防 技術とエ夫も取り入れて
  9. 整えよう療養環境 つくりあげよう作業
     
Ⅰ.安全対策

※以下の対策をマニュアル化して検査部全員で遵守しています。
  1. 患者誤認対策
    1)受付・採血室  2)検体検査  3)生理機能検査
  2. 輸血検査安全対策
  3. 採血トラブル防止対策
  4. 病理・細胞診検査安全対策
  5. 生理機能検査安全対策
  6. 毒劇物取扱い安全対策
  7. 感染性医療廃棄物安全対策
  8. 院内感染対策1.2
  9. 針刺し・血液付着・切創対策
  10. 盗難・紛失対策
  11. 患者トラブル対策
     
Ⅱ.医療事故の処理対策
Ⅲ.臨床検査に関わる苦情処理対策
Ⅳ.安全管理のための作業条件と職場環境

特色及び業務内容

病院では様々な検査が行われますが、臨床検査部では血液・尿・便など“もの”を検査する検体検査、患者さま“ひと”の機能を検査する生理(生体)検査に大きく分けられます。 医師の指示のもと、病理医及び臨床検査技師が提供する検査データをもとに、体内の各器官の疾患や不調を発見、診断の補助を担っています。常に精密で正確なデータを迅速報告できる体制を整え、検査結果について『精度保証施設認証』施設を取得致しました。
現在、何処の施設でも分析結果の精度は向上しているものの、基準範囲は施設によって多少違っています。各関連団体において、広く共有できる基準範囲の設定の早期実現が図られています。また、各種団体による認定資格を取得し、患者さまが安心できる医療の支えとなれるよう、また、医師の的確な診断の支えとなるよう、日々精進しています
 

検査受付・外来採血室

検査受付は、医事課職員が配属され午前8:00より採血・採尿の依頼のある外来患者さまの受付及び生理検査の患者さまの受付を開始します。その他、ご自宅で採取した検体の受取りや保険証の確認、会計計算も行っています。採血室は、5名の臨床検査技師が担当し、その内3名は常勤、2名の応援体制として臨床検査技師全員で採血しています。採血は受付順となりますが、プライバシーの保護の観点から、パーテーションとカーテンにより完全個室化し、音声による受付番号でお呼びいたしております。同時に、患者さま及び医療従事者の安全と正しい結果が得られるよう、下記のような案内を表示し、標準採血ガイドラインに基づいた採血法の遵守に努めています。

検体検査部門

血液検査
血液検査は、主に採血した血液を用いて血液中の有形成分である赤血球、白血球、血小板などに関する血球検査と、止血・凝固に関する止血検査を行っています。血球の算定や顕微鏡を用いての血球の観察、また、血液凝固能などの検査は、貧血・白血病・出血傾向などの血液疾患の病態解析・診断に役立つのみでなく、体にどんな異常が起こっているのか目処をつけるために欠かすことのできない検査です。血液がつくられる骨髄の状態をみるため、骨髄液を採取して行われる検査も血液検査に含まれます。また、薬物療法における副作用のモニターや抗凝固療法のモニターとしても必須な検査です。
生化学検査
生化学検査は、血液や尿の中に含まれている多くの物質を測定しています。健康診断や病院の採血の結果などで良く聞く、肝機能検査、腎機能検査、糖代謝検査、脂質検査などは生化学検査を代表する検査です。その中には肝機能はAST、ALT、γGTP・・・、腎機能は尿素窒素、クレアチニン・・・、糖代謝は血糖、HbA1c・・・、脂質はコレステロール、中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール・・・など、多くの検査項目があります。生化学検査は身体の健康状態、主に内臓の状態を知るのに重要な検査の一つです。
血清免疫検査
血清免疫検査は、迅速検査としてインフルエンザウィルス、アデノウィルス、RSウィルス抗原やマイコプラズマ抗体などの検査や、細菌性敗血症の鑑別診断となる血清中プロカルシトニン検査、カンジダ抗原等の検査を実施しています。また、膠原病を中心とする自己免疫疾患に出現する自己抗体(抗核抗体)の検査を行っています。自己免疫とは、免疫系が自己の細胞に対して反応する現象で、それによって各種臓器や全身性に障害を引き起こす病気です。診断には臨床症状に加え、個々の疾患で認められる免疫異常を的確に捉えることが求められます。自己抗体のスクリーニングとして抗核抗体の染色パターンを顕微鏡で判定し疑われる自己抗体が推定されます。
一般検査
一般検査は、主に尿・便などからだから排出される検体を扱っています。尿には、腎臓・尿管・膀胱などの異常だけでなく体全体の変調が反映され、たくさんの情報を得ることができます。尿蛋白・尿糖・尿潜血など健診でよく行われる検査もこの分野です。また、尿中に排出される細胞成分を自動計数機器や顕微鏡観察で検査する事で、より詳しい病気の診断に役立ちます。便の検査では、大腸がんの早期発見に大きな役割を担っている便中の潜血検査(ヒト便ヘモグロビン測定)や寄生虫感染が疑われるときのいわゆる検便(虫卵検査)なども行います。その他、髄膜炎などが疑われる時の脳脊髄液検査、限られた場所の病気の状態を鋭敏に知ることができる腹水・胸水・精液などの検査も取り扱います。
微生物検査
微生物検査室は、細菌による感染症の原因菌を見つけ出し(グラム染色、培養検査)、菌名を特定し(同定検査)、抗生物質を選ぶ(薬剤感受性試験)検査を行っています。抗酸菌(結核菌等)検査は、抗酸菌染色、抗酸菌培養、PCR検査を行っています。MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の検出や、腸管出血性大腸菌O-157等の食中毒の原因菌検出も行います。また、感染制御部門(ICT)の一員として常に院内全体の細菌検出状況を把握し、関連部門と連携し院内感染防止対策活動を行っています。
輸血検査
輸血検査は、一般的によく知られているABO式血液型やRh式血液型に加えて、輸血の際の重篤な副作用を防止するために、不規則抗体検査と交差適合試験を行っています。また血液製剤も輸血部門で管理し一元化しています。血液製剤は血液センターとの連携により、緊急時も素早く対応しより安全な輸血が行われる体制を整えています。さらに、手術に際して出血が予想される患者さまに対しては、あらかじめ血液を採血し保存しておく自己血輸血も行っています。輸血療法は救命救急や手術等の医療現場には欠かすことができない治療法のひとつです。

病理部門

病理部門では、医師と協力しながら組織診、細胞診、病理解剖に関する業務を行っています。
組織診では、患者さまから摘出・採取された臓器・組織検体から、顕微鏡で観察できるガラス標本(プレパラート)を作製し、病理診断科の医師が診断しています。
細胞診では、患者さまから採取された細胞から、顕微鏡で観察できるガラス標本(プレパラート)を作製し、細胞検査士と細胞診専門医が顕微鏡で観察して診断しています。手術中に組織診、細胞診にて、病変の診断や病変の広がりの判定をすることもあります。
病理解剖は、不幸にして亡くなられた患者さまの疾病の診断、病態の解明などのために行われます。

生理検査部門

超音波検査(エコー)
超音波検査は、人の耳に聞こえないくらい高い周波数の音を体にあて、臓器からはね返ってくる反射波(エコー)を画像にする検査です。検査部位は腹部、心臓、血管、乳腺、甲状腺、その他体表臓器を対象に行なっています。検査の目的は各臓器の形態的異常や腫瘤の有無、血管内の血栓の有無、心臓の機能評価などを目的としています。検査部位により、食事止めや尿を溜めた状態で来院していただくなどの注意が必要となります。
[所要時間]下記は、主な検査の目安時間です。依頼内容により長くなることがあります。
腹部(腎臓)
約5分
腹部(上腹部)
10~15分
腹部(婦人科領域)
約10分
甲状腺・頚部
約10分
頚動脈・下肢静脈
20~30分
心臓
20~30分

心電図

四肢および胸部に電極を取り付け心臓に生じる微弱な電気的変化を記録する検査です。心電図を記録することにより、不整脈や心筋の傷害、代謝異常を調べることができます。
  • [所要時間2~3分]

運動負荷心電図

運動をして心臓の仕事量が増えた時の状態の心電図を記録する検査です。二段の階段を昇降するマスター運動負荷と傾斜のついたベルトコンベアの上を歩行するトレッドミル検査があります。この検査により冠動脈の病気の可能性を調べることができます。
  • [所要時間:マスター運動負荷5~7分、トレッドミル30分]

ホルター心電図

胸に5個電極を付け、手のひらに載るサイズの記録器を腰に取り付け、24時間連続して心電図を記録します。この連続記録により自覚症状と心電図の関係を調べたり、不整脈の種類を調べたりします。装着中の制限事項として、入浴やシャワーを浴びることはできません。また、就寝時に電気毛布は使えません。それ以外は日常生活を送ることができます。装着日とその翌日の同時刻と2日連続して来院していただく必要があります。
  • [所要時間5~7分]

呼吸機能検査

肺活量を測定したり、肺のガス交換の能力を調べたりします。肺の病気の診断や重症度を評価できる検査です。正しい結果を出すためには、患者さまに精一杯深呼吸をしていただくことが重要となります。また、全身麻酔の手術前にもこの検査を行っております。
  • [所要時間:通常検査10分、精密検査30分]

ABI/PWV検査

両腕両足に血圧計を巻き、同時に血圧を測定します。また心電図と心音図を同時に記録し、足の血圧と腕の血圧の比を表す検査です。動脈硬化により足に向かう血管が狭くなると、ABIが低下します。主に下肢の閉塞性動脈硬化症の診断に用いられます。
  • [所要時間10分]

脳波検査

脳の表面にある大脳皮質の電気的変化を記録する検査です。頭、額、耳に電極をつけて、ベッドに横になって検査します。記録中に開閉眼、光刺激、過呼吸の賦活を行ないます。 小児の患者さんは外来にて睡眠を誘発する薬を飲んでから検査を行なうことがあります。
  • [所要時間40分]

誘発電位検査

感覚神経を刺激して、神経伝導路の反応状態を調べる検査です。聴性脳幹反応(ABR)はヘッドホンで音を聞いてもらい、体性感覚誘発電位(SSEP)は体表面の感覚神経に電気刺激を与える検査です。聴神経系の異常や感覚神経の異常の診断に用いられます。
  • [所要時間1時間~1時間30分]
TOPへ戻る