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下肢静脈瘤

下肢静脈瘤とは

心臓から足さきへ行きわたった血液が戻るときに下肢静脈を通りますが、その下肢静脈が太く、瘤(こぶ)状になったものをさします。 下肢静脈には、筋肉の中を通る深部静脈と、皮膚のすぐ下を通る表在静脈の2種類がありますが、表在静脈のほうが圧力に弱く、拡張しやすいため下肢静脈瘤ができやすくなっています。高齢者、立ち仕事の方や、妊娠されている方などに多く、特に40歳以上の女性は10人に1人は下肢静脈瘤をもっているといわれています。

症状

代表的な症状としては足のむくみがあげられますが、その他にもだるさ、疲れやすさ、熱感、かゆみ、こむらがえり、痛み、色素沈着、湿疹、潰瘍、出血など様々な症状をもたらします。朝よりも夕方に症状が強くなることが多い特徴があります。

治療方法

□保存的加療
 症状が軽いものには、ストッキングを履いて血液の逆流を防ぐことで症状を和らげる治療があります。 
□手術加療(血管内カテーテル治療)
【血管内焼灼術(レーザー)】
 ストリッピング手術という、全身麻酔で外科的に静脈を抜去する手術が主流でしたが、術後の出血、疼痛、神経障害の観点から、より体に負担の少ないレーザー治療が開発されました。 当院では2023年10月より下肢静脈瘤に対するレーザー治療を  開始しました。 手術時間は、片足約30分で終了し、局所麻酔で行います。 当院では基本的に2泊3日で治療を行います。術後は当日から歩行可能で、退院後すぐに日常生活に復帰できます。 
 レーザー治療は安全な治療ではありますが、ごくまれに肺動脈血栓塞栓症という血栓の合併症を起こすことがありますので、術後定期的に外来で超音波検査を実施します。
【血管内塞栓術】
 2024年9月より下肢静脈瘤血管内塞栓術(Venaseal TM)を開始しております。 血管内に医療用接着剤を注入して静脈を閉塞させます。レーザーよりもさらに神経障害や出血の合併症が少ないことや、原則術後ストッキングを履かなくてよいため、患者様の満足度が高い治療となっています。 まれに接着剤へのアレルギー反応がでる場合があるため、複数のアレルギーをお持ちの患者様には適応とならない場合があります。 


上記治療はいずれも保険診療となっております。患者さまの血管の状態やニーズに合わせて適切な治療法を提供します。

治療前後の比較

症例①

症例②

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