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沼澤洋平先生の臨床研究論文が英文誌Journal of Cardiologyに掲載されました

論題

Outcomes After Percutaneous Coronary Intervention of Acute Coronary Syndrome Complicated With Cardiopulmonary Arrest (from a Japanese Multicenter Registry).

著者

Numasawa Y, Sawano M, Miyata H, Ueda I, Noma S, Suzuki M, Kuno T, Kodaira M, Maekawa Y, Fukuda K, Kohsaka S.

発表

Am J Cardiol. 2017 Apr 15;119(8):1173-1178.

筆頭著者の沼澤先生らは慶應関連病院循環器病研究会(KICS)が運営する多施設心臓カテーテル治療(経皮的冠動脈形成術:PCI)レジストリーのデータを解析し、急性冠症候群に伴う心肺停止蘇生後の症例に対する経皮的冠動脈形成術の治療成績について調査を行いました。

 

日本はST上昇型急性心筋梗塞をはじめとした急性冠症候群に対するPCI治療を施行可能な病院が多く、心筋梗塞は助かって当たり前の時代になってきました。しかし、この論文で取り上げられている「手術前に一度でも心肺停止状態に陥った症例(N=264)」については緊急手術を行っても死亡率が極めて高い(28%)という事実はあまり知られておりません。

 

さらにこの患者群における院内死亡の予測因子を多変量解析で割り出したところ、高齢者(年齢)(オッズ比:1.04、95%信頼区間:1.02-1.07, p=0.002)と心原性ショック(オッズ比:5.54、95%信頼区間:2.19-17.13, p<0.001)、及び肥満(BMI)(オッズ比:1.18、95%信頼区間:1.09-1.30, p<0.001)が独立した危険因子であることが判明しました。中でも心原性ショックを呈した75歳以上の高齢者の死亡リスクは、心原性ショックのない非高齢者の33.8倍に登ることが報告されました。

 

救命のために緊急手術を行うことに議論の余地はありませんが、手術を施行した場合にどの程度の救命率が望めるかを事前に把握することは医療従事者にとっても患者さんのご家族にとっても極めて重要であると考えられます。

 

この論文は2017年4月15日に海外のJournalであるAmerican Journal of Cardiologyに掲載されました。

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